評価ができて原因部位の特定ができた段階で、まず全体をみていくときに最低限診るポイントは、「骨盤帯・足部・肩甲帯」という体のベースとなる、要となるポイントになります。
これらを局所的に補正するだけでもその効果は全身に波及しやすいため、結果が出やすく、またそれ自体が評価にもなります。
骨盤帯は仙骨と後頭骨、腸骨と側頭骨、肩甲骨など連鎖する部分が多く、全身性にその変化が波及することは知られております。
またさらに、肩甲帯は上肢からの、そして骨盤帯からの中継地点であり、骨盤帯が歪めば肩甲帯が崩れ、上肢帯の捻れに波及し、はたまた上肢の捻れから逆の連鎖も生じるわけです。
要になる骨盤帯・肩甲帯のアライメントや位置関係を評価することは、その人の体の全体性をつかむ上でも、症状部位と原因部位の関係性を考察し、理解する上でも非常に重要や情報となります。
関節はセンサーとしての働きが鋭敏です。
特に仙腸関節や肩関節、股関節。その動かし方ひとつで、良くも悪くも変化します。
そしてその変化は良くも悪くもそこから末端の筋の緊張やアライメントの変化に影響してきます。その辺りにも触れながら実技を行っていきます。
そして、その体で日々体重を受け、床から受けた情報を伝達する足部はその人の身体の縮図とも言えるくらいに全身の影響をもろに受けています。
最後に足を触ればその施術が終了か否かがわかります。
局所が変容してもその足部に今までのひずみが残っているとまた悪かったときのアライメントに戻りやすくもあります。
せっかく施術をして良い身体状況・アライメントになったのに、靴底が変にすり減った靴を履いて帰すようなものです。
特に慢性疼痛等長きに渡りそのアライメントで過ごしてきた人は最後の仕上げに確認・修正すべきポイントです。
【概要】
1. 骨盤帯評価・アプローチ
2. 肩甲帯の評価・アプローチ
3. 骨盤帯と肩甲帯の連鎖について
4. 全身と骨盤帯・肩甲帯の連鎖について
5. 股関節・肩関節を中心とした関節の触れ方・動かし方
6. 足部の評価・アプローチ
①局所と全体の評価法・パルペーション
詳細ページ:身体に聴く評価法
②「骨盤帯と足部・肩甲帯」 カラダを要となる土台から整える
詳細ページ:骨盤帯と足部・肩甲帯
③内臓から全体を診る
詳細ページ:内臓
④「脊柱・頭蓋」と自律神経
詳細ページ: 脊柱・頭蓋