奥の深い内臓について。
こちらも現代の症状・不調を診る際に欠かせないポイントです。
飽食で雑な食生活、ストレスの多い生活の中で蝕まれていく内臓不調と、弱化することで内臓自体に起こる直接的な症状にとどまらず、
その内臓の関連筋を通じて生じる運動器の痛みや不調について学んでいきます。
運動器の痛みは運動器の影響と思いたいところですが、その根本原因が内臓系の不調にあることが多々あります。
これには関連筋の存在があります。
例えば、胃が機能低下すると肩甲挙筋が弱化する
その結果肩こりや首の痛みとして表出していたり
中には油物の食べ過ぎで胆のうを壊し
胆のうから膝窩筋の繋がりで膝裏の激痛が起きている方もいらっしゃいます。
その場合、いくら運動器を一生懸命アプローチしても根本原因である内臓機能の低下に対してアクセスしないうちは、結果が出ない・すぐ次に来るときには元に戻っているということが起きるのです。
高齢になる程この傾向はあり、運動器疾患で通っていても内臓系の不調があり服薬されている方も多いです。
そうなると、内臓系の知識があり、関連筋の関係がわかって、薬の影響もわかっていてその運動器疾患に対応でき的確なアドバイスができるということが非常に役に立ちます。
そして、小腸と脳の関連は研究が進んできてはおりますが、それだけでなくメンタルストレスは内臓の不調に繋がり、また内臓の不調からメンタルストレスが惹起されることがあります。
緊張するような心理的に追い込まれた場面でお腹が痛くなったり、下痢になったりする人がいますよね。
逆に内臓の中でも小腸が弱い人は緊張するとお腹が痛くなり下痢しやすい傾向にあります。
普段からくよくよ悩みやすく、寝る前になって悩んでも仕方ないことをずっとくよくよ頭の中を行き来して不眠になりやすい方は胃の不調からきている方が多いです。
生理前のイライラは肝臓由来の方が多いです。
そういったメンタルストレスと体に出る不調を内臓からアプローチし改善することも可能なのです。
学校に行こうとすると下痢になる不登校の子が下痢しないから学校に行けるようになったり、授業中イライラして肩こりがひどい子がちゃんと授業中落ち着いて座っていられるようになったりと、そういった内臓が関連するような悩みにも介入可能となります。
さらに人それぞれ弱化しやすい内臓があり、それが趣向や行動の個性ともつながりがあります。体質と言われるものです。それがわかっていると個々人の身体や性格の特徴から傾向、付き合い方がわかってきます。
是非そんな全身へ影響しながらその人の心理や性格、個性がみえる内臓という視点を学んでみてください。臨床の幅、人を診るときの視野がかなり広がります。
【概要】 5時間×2回
1. 内臓と関連筋
2. 内臓とメンタル
3. 内臓と自律神経
4. 内臓評価・アプローチ
5. 内臓と体質
①局所と全体の評価法・パルペーション
詳細ページ:身体に聴く評価法
②「骨盤帯と足部・肩甲帯」 カラダを要となる土台から整える
詳細ページ:骨盤帯と足部・肩甲帯
③内臓から全体を診る
詳細ページ:内臓
④「脊柱・頭蓋」と自律神経
詳細ページ: 脊柱・頭蓋